朝、やさしい雨音で目が覚めた


ミルクティーの入ったマグカップを片手に、テレビの前のソファーに座る。
四角い箱の中では美人なお姉さんが梅雨入りを告げている。

カーテンの隙間から、青白い光が入ってきている。
宇宙やオゾン層、雨雲、雨たちの合間を通って、どうにかここまで届いた朝日。
微かで、儚い光。

「頑張れ太陽ー」

そう言いながら、カーテンを開ける。
折角ここまでやって来た光を、カーテンなんてもので遮るのは忍びなかった。 



窓の外は、雨。
春に比べると大分大きくなった向日葵の葉が、雫にうたれて揺れている。
その雫は、小さく蛇行しながらまるで躊躇うようにゆっくりと葉を伝い、地面に落ちた。
その小さな躊躇いはきっと、

彼女たちは、

(奥手なんだ…)

遠いときは、近付こうと真っ直ぐ真っ直ぐ貫いて、
あと少しのところになると、ドキドキドキドキ、緊張して、
ゆっくりと、慎重に

(……私、みたいだ)



光は地を照らし
雨は地の匂いをひきたてる

嗚呼、
地を愛す光よ、
地を想う雨よ、

聞かせて
切ない愛の歌

教えて
儚いあなたの恋の歌